別ブログもやっております! 50年間の役目を終えた「長岡市厚生会館」! その静かなる有終の日々…
「MOANIN' 長岡市厚生会館」

Thursday, May 24, 2007

Going roundly


●5月12日 土曜日
 この日は一日で東京と新潟を行き来して、ふたつのイベントに参加した。そんな行動はそれなりにお金もかかったし時間の使い方としてもムダが多いし、ある意味ぜいたくが過ぎたが、両方とも逃したくないイベントだったから、往復で約600kmを移動してきた。


 イベントのひとつめは、東京都立川市での 『ふじようちえん』 の内覧会。そしてもうひとつは 「建築と都市を考える会」 の活動で、新潟県見附市の 『今町』 を 「まち歩き」 したあと、秋のグループ展について話し合うこと。


 『ふじようちえん』 はスタートから完成までのいきさつが面白くて、また建築単体としてもかなり考えられていて興味深かった。どちらについても建築雑誌の 『GA JAPAN』 や 『新建築』 の記事を読むとよくわかる。けど 「そんなの読んでいられない」 というカタギの人のために、しばらく説明してみます(長いよ。)


 『ふじようちえん』 の言い出しっぺは佐藤可士和さんで、「幼稚園みたいな分野にデザインの手を入れてみたい」 とNHK番組トップランナーで発言したところ、それをたまたま見ていた幼稚園業界大手の会社 「ジャクエツ」 が可士和さんに連絡を取り、藤幼稚園の加藤積一園長に引き会わせた。


 老朽化した既存園舎の建て替えを考えていた加藤園長は、すでに別の設計会社に相談して図面まで出来ていたが、けっきょく納得いかずキャンセルしていたらしい。と言うのは、既存園舎はボロいけど、子供たちにはとてもいい雰囲気で、その良さをを引き継ぐ計画にどうしてもならなかったようだ。そうこうしているところに可士和さんとの出会いがあった。


 可士和さんは園長さんに既存園舎を案内された。園長さんは 「ここには土と木と風しかない」 と語ったが、可士和さんは、まさにその三つこそがこの幼稚園の魅力なのではと思った。これは子供のための環境の原点のようなものだから、ふつうの幼稚園のように遊具があふれている必要はない。「園舎そのものを巨大な遊具にする」 というコンセプトが生まれた。


 そのコンセプトのもとで可士和さんと園長さんの話し合いが続くうち、「手塚貴晴・由比夫妻が設計した 『屋根の家』 みたいな園舎ができたらいいんじゃないだろうか」 ということになった。園長さんと可士和さんは手塚夫妻にアポイントメントを取り、「500人の園児のための 『屋根の家』 をつくってほしい」 と依頼した。


 依頼を受けた手塚さんは、自分の子育ての経験から、子供がぐるぐると走り回れる幼稚園を目指してスタディを重ねた。既存の樹木を残して建物が木々のあいだを縫う案など色々な案が出てきたが、なかなかイメージと合わなかった。


 あるとき、「ぐるぐる走り回る」 ということを、そのままシンプルに楕円形の平面にするというアイディアが浮かんだ。敷地図にトレーシングペーパーが重ねられ、フリーハンドで、ゆがんだドーナツ型の平面図が描かれた。ドーナツの屋根にはウッドデッキが張られ、既存樹木の一部は建物と重なり、屋根を突き抜けてそのまま生えることとなる。


 巨大なドーナツの内部は基本的に巨大なワンルームだが、領域を区切る必要がある。手塚さんでさえ最初は保育室どうしの間には壁が必要だろうと考えた。しかし可士和さんが 「普通に壁を立てたら、つまらないよね。」 と発言した。クリエイティブ・ディレクターとして、建築の慣習にとらわれることなく、ふじようちえんの本質をみなに再確認させるための発言だった。保育室どうしは桐の箱を積んで、ゆるやかに仕切られることになった。


 園児のための様々なディテールが考案された。屋根の上の手すり、透明アクリル製のガーゴイル (樋から落ちる雨水の流れが園児に見えるため)、泥で詰まらない外水栓、すべて開け放せる木製引き戸、園児がひもを引っ張ることで点灯する裸電球の照明。
 床には無垢の木が張られ、冬期は床暖房が入る。床と外の地面はほとんどフラットで、特別な昇降口はなく、園児は好きなところから靴を脱いで上りこめる。


 構造設計は池田昌弘さん。池田さんは、工期が二期に分かれること (旧園舎を使いながら新しい園舎を半分ずつ作る) と、既存樹木の根を傷めないことを解決する構造を設計した。建物の架構は三角形トラスを組み合わせた平面で、たとえどこで切ったとしても成立し、柱の配置の自由度も高い。基礎は、大きな梁で固めることはせず、小さなコンクリートの円筒が集まって床を支える。



 ・・・といったことを予習して、立川に向かったわけです。


 そして、これより以前に、建設中のふじようちえんの写真のスライドショーを見る機会があった。
 ふじようちえんの床材を納品したのは、新潟県見附市の上野住宅建材株式会社さんである。 「建築と都市を考える会」 の集まりにおいて、社員の渡辺さんが写真を見せてくださった。そのとき一緒に見ていた会員の反応からは、特に木の引き戸に関して 「こんなディテールで本当にだいじょうぶなのか」 といった疑問の声もあった。
 というわけで、私は自分の目で確かめてこようと思った。


 立川市に着き、最寄駅からふじようちえんまでしばらく歩いた。歩いたので土地のコンテクストがよく理解できた。(農地や玉川上水など)
 ようちえんの入り口で記帳して入園した。↓


 ようちえんの感想は、とにかく明快で、おおらかな建物だった。引き戸は開け放され、建物を風が吹き抜けていた。敷地の真ん中に大きなドーナツ型のボリュームが置かれているわけだが、建物の風通しがいいので、中庭と建物と外側の庭が、つながっているんだけど区別されているような、面白い関係だった。↓


 この日は園児の姿は無かったが、見学者がとても多く、それが普段園児でにぎわう様子を連想させて良かった。これだけの人数がひとつの建築に同時に居て、それぞれが好き好きに靴を脱いだり履いたり、内部に出入りしたり屋根に登ったりしているのは、すごく不思議な体験だった。喜多方のアレを思い出すね。
 内部床と同じ広さの屋根デッキが浮かんでいるというのも、なんとも不思議。(屋根デッキの後ろに見える三角屋根は、別棟の給食厨房)↓


 問題の木建具は、開け放しだったので断熱性能はわからないが、上部2点のローラーで吊られていて、曲線レールを走るアクションはスムースだった。敷居にどうしても砂ぼこりが入るが、開閉に問題はない。↓



 ↓外部のディテール。デッキ手すり、軒樋 (落ち葉対策で幅広)、透明ガーゴイル、雨水受けと外水栓。
 手すり子のピッチは約110mmで、園児が軒に座ったとき、足は通せるが頭は通らない寸法。


 手塚さんと加藤園長によるレクチャー・オン・ザ・ルーフトップがあった。↓


 園長先生が 「ここでは子供たちに、靴を脱いだらそろえるとか、扉を開けたら閉めるとか、 電球のともる仕組みとか、『あたり前のこととは何か』 を教えることができて、それがとても重要。」 というような話をされていたのが印象的だった。想像するに、たぶん汚れやすい床はみんなで雑巾をかけるんだろう。


 この建物は明快でシンプルで、質実剛健ですごく健康で、私はホームランを打たれたピッチャーのような気分になった。凝りに凝った素材使いやディテールはまったく無いが、それでもあの場は特別だった・・・でも普通なんだよな。普通だけど特別。
 しかしそこにたどり着くまでにどれほど設計を詰めていったか、現場の努力がどれほどだったか、想像にあまりある。(子供のための) 空間の本質を抽象し、普遍性を高めていった先の到達点がどれほどのものなのか、今回経験させていただいた。


 さらにその過程で、園長先生と佐藤可士和さんが果たした役割についても色々と考えた。目先の問題を解決していくのはもちろん大切だが、全体のビジョンを持つ人、コンセプトをブレさせない役割を持つ人 (可士和さん) の存在が、プロジェクトに大きな影響を与えることがわかった。
 また、良い建築には良い施主が絶対に必要である。ふじようちえんの出発点は加藤園長の思いであり、それを建設チームが育てて芽吹かせたと言える。
 現地でもらった手づくりパンフレットより↓


 ・・・立川から新幹線経由で取って返し、見附へ向かう。見附駅からバスに乗って今町へ。「建築と都市を考える会」 に合流し、まち歩きに途中から参加する。今町の入り組んだ路地を散策する・・・と言うか彷徨する。
 妻入りの街並みは中越地方の特徴である。


 まち歩きの後は、上野住建さんの会議室をお借りして、グループ展の話し合いをした。会場を貸していただいた社員の渡辺さんに、ふじようちえんの内覧会に行ってきたことを報告した。
 今町のおいしいおまんじゅうを食べながら、グループ展のアイディア出しをした。まち歩きをふくめて、秋に向けて活動がどう実っていくか、楽しみである。


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I went to Tachikawa, Tokyo to visit a kindergarten named Fuji Youchien.
That was designed by Takaharu and Yui TEZUKA. It was a huge architecture and it had an oval shape and a big courtyard. (It was like a big doughnut.)
As kindergarten, it was very simple and clear. There was no particular gears but it was a very good architecture for children. I guess it is not easy to develop the design as simple and clear as like Fuji Youchien.


...Modinha...

Monday, April 02, 2007

Tokyo once more


 ひと月のあいだに東京行きが3回目ともなると、旅に出る前の期待も薄れ、「行くべきか行かないべきか」 とすごく躊躇してしまう。

 3月31日の土曜日の朝、とにかく部屋を出て始発に乗ってみたが、あいかわらず電車は全部の駅に停まっていくし、旅に付き合ってくれる連れがいるわけじゃないし、もう 「18きっぷ」 なんて見たくもねえや。それでも電車が関東に入ると、天気が良くなり、菜の花や梅が咲いていて心がなごんだ。

 東京はもう桜が満開だった。東京都庭園美術館に行き、『アルフレッド・ウォリス展』 を見た。(これはすごく良かった。) その後は街をたくさん歩いたりしたが、もうどこかの住宅をわざわざ探し歩く気にはならないし、こんなことなら長岡の部屋でスケッチでもしていたほうがよっぽど良かったかな。

 ところが、そんな生半可な気持ちや甘えた考えは、一日の終わりに行った場所で完全に吹っ飛んだ。
 21_21 DESIGN SIGHT 『安藤忠雄 2006年の現場 悪戦苦闘』 展。


 まず21_21デザインサイトの、建物のキレの良さに驚いた。鋭角のプラン、地上と地下をつなぐシークエンスの巧みさと意外性、狙いすまされた光と影の対比。
 ロビーから階段へと導く壁はRC打放しで、厚さ400mmはあろうかというものだが、その密実さ、手が切れそうなピン角、表面の平滑さに圧倒されてしまった。私が比較的よく知っている豊栄の図書館もすごいが、21_21のコンクリートはさらに凄みを感じるような気がする。

 『悪戦苦闘』展は、21_21の設計から竣工までのドキュメントが展示の中心だった。これは息を呑まずにはいられないものだった。
 設計段階ではファーストイメージのスケッチに始まり、所内コンペが開かれ、数々のスタディ模型が繰り返し作られる。(計画が収斂していくにつれ縮尺が大きくなっていく。)
 計画の途中で敷地が変更になり、設計をやり直して基本設計をまとめたところで、さらに施設の運営方法の変更と規模の縮小が決まり、設計は一からやり直し。その度に繰り返されるスタディ、ドローイング。これらのプロセスがつぶさに展示されていた。不利な条件を飲み込んで、計画案がどんどん切れ味を増していくのが印象的だった。

 工事が着工し、現場では配筋が組まれていく。21_21の現場では、「自分は日本一の鉄筋工だ」 という誇りを持った凄腕の職人が作業にあたったそうだ。等間隔に組まれた鉄筋は独特の美しささえ持ち、今回の展覧会のひとつのシンボルになっていて、配筋現場の俯瞰写真は大きなイメージで扱われ、配筋そのものが展示室のひとつの壁いっぱいに再現製作されていた。
 だがその美しい配筋も、コンクリートが打設されると、外からは見えないものになってしまう。見えなくなる鉄筋を美しく組まないと、長持ちするコンクリートはできない。見えない場所にこそ手を抜かないのが重要である。

 型枠をはずすまでは出来がわからないコンクリートが、細心の注意を払われながら流し込まれていく。コンクリートが打ちあがってからは、今回の計画で安藤さんが、三宅一生さんのA-POCなどの「一枚の布」 という概念からインスパイアされたという、「一枚の鉄板」 で作られた屋根をかけていく。長さ54メートルもの鉄板の屋根はどうやって施工するか。水切りの形状はどうするか。問題を解決していった設計者と施工者の苦労と努力が、現場写真やモックアップにより展示されていた。
 展覧会のカタログは、これらがすべて記録された迫力あるビジュアルブックだった。私はそれを買って、宿に持って帰った。

 宿ではカタログを読んで過ごした。日曜日はもう一度、21_21の展示を見に行こうと思った。
 日曜の朝になり、テレビをつけると偶然、21_21を舞台にした番組を放送していた。安藤さんと三宅一生さんと深澤直人さんが対談をしていた。三宅さんの 「すぐれた建築はこちらの気分を変えてくれる」 という言葉や、安藤さんの 「無我夢中で仕事をやれるかどうか、その緊張感を持ち続けることが大切」 という言葉が印象的だった。

 21_21に行った。昼間の光で見る建築は、前日の夜に見たときとまた違った切れ味を持っていた。開館時間の直後に入館すると、そこには安藤さん本人がいた。
 ギャラリートークをされるというので、地下のギャラリーに行った。大勢の聴衆に囲まれて、安藤さんは生き生きと話をされた。聴衆は安藤さんの話にうなずき、ときに笑い、安藤さんの話に引き込まれていった。地球温暖化への懸念と、この冬の小雪による危機的な水不足の心配についても話をされていた。

 ここで安藤さんはいったん退席され、聴衆は展示室に移動した。私は買ったカタログを片手に、前日よりもつぶさに展示を見ていった。
 数十分ほどして、安藤さんが再び現れた。時間が許す限り、質問タイムを取ってくれるという。私は一番に手を挙げて質問した。
 私は昨日から感じたことを聞いてみた。私は新潟から来て、豊栄の図書館の素晴らしさを知っているが、この21_21はさらに凄みがあるように感じる。安藤さんは日本の色々な地域で現場の違いを感じることはありますか。私のすぐ目の前の安藤さんは答えてくれた。次のような話をしてくれたと記憶している。

 ・・・以前は日本のどの地方に行っても、かならずその地域に良い職人がいたが、その状況をこれからも期待するのは難しくなっていくのかもしれない。しかし良い建築をつくるためには、良い職人と、そしてすぐれた現場監督が不可欠である。21_21の現場では、「俺は日本一」 という誇り高き職人と、津山さんというたいへん仕事熱心で優秀な現場監督がいたから、困難を乗り越えた仕事ができた。
 いま 「美しい国」 というキャッチフレーズを誰もが口にするが、「誰が美しい国をつくるのか」 ということは誰も言わない。美しい国をつくるのは、現場の職人や技術者の施工チームである。
 日本の職人や技術者の優秀さは世界に誇るべきものであり、これは失われてはならない。これがこの展覧会のテーマである。展覧会を見に来る人には、展示物や再現された配筋を見ることで、それを感じて欲しい。


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I watched Tadao Ando Construction Site 2006 “A Hard-Fought Process”.
That was marvelous. I was shamed myself. I have to do something.


...Modinha...

Tuesday, March 27, 2007

Tokyo again

3/24(土) 浅草


代々木


麻布十番


●18きっぷを片手に、始発の鈍行に乗り、5時間半かけて東京に着く。
 東京の友人たちと待ち合わせをして、浅草で落ち合う。連れ立って 『駒形どぜう』 に行って食事をした。(また行きたい店。)
 難波和彦さん設計の 『ニ天門消防署』 を見学した。実物を見ると 「派手さの無さ」 は予想以上だった。建築畑ではない友人たちに 「これはまだ工事中なのか?」 と聞かれた。

●友人たちと別れ、代々木に向かった。前から行ってみたかった 『えびね工藝』 で、焼き物を見つくろってふたつ買った。気さくなご主人が色々と教えてくれた。
 次にGAギャラリーへ行き、「GA HOUSES PROJECT 2007」 を見た。石田敏明さんの 『市川真間の住宅』 という計画案が、私としては腑に落ちるところが大きく、また嫉妬心と 「やられた感」 をたいへん掻き立てられた。山本理顕さんの 『ドラゴン・リリーの家』 にも興味を惹かれた。

●宿泊は、先輩建築家の和田正則さんが先日泊まられたという、麻布十番の 『東京さぬき倶楽部』 を利用した。(和田さんのログも参照されてください。こちら
 シングル部屋はアウトバス・アウトトイレだが、備え付けの机+ベッドのヘッドボードが部屋をうまく分節していた。気に入ったので実測をした。


3/25(日) 麻布十番、北沢→上原


●朝、ホテルをチェックアウトして麻布十番駅へ歩く。鈴木エドワードさん設計の 『ジュールA』 ビルの横を通ったが、map東京の小さな写真から持っていたイメージと、スケールがまったく違ったので驚いた。
 小田急線の東北沢に行き、街をさまよって、千葉学さん設計の 『split』 を探し出した。現地を歩いてみると、千葉さんの言われる 「街の密度を、計画敷地内にも同様に反映させる」 というコンセプトが、体で実感できた。
 その後は代々木上原まで歩く。椎名英三さん設計の 『スカイステップスビル』 に行く。椎名さんの事務所には以前オープンデスクでお世話になり、『スカイステップスビル』 に来るのはそのとき以来。以前にも感じた、都市の中にちょっとした異空間 (階段室) を挿入させることの鋭さ・面白さを、今回はより強く感じた。

●篠原一男さんの 『上原通りの住宅』 に初めて行った。
 篠原さんの言説や、当時の写真や、訪問記から持っていた神々しいイメージと違い、実物はすごくコンパクトでチャーミングだった。(『ジュールA』 と逆の驚き) ボックス部分の高さと隣家の軒高が揃っていることや、S造ヴォールト部のふたつの丸窓が大きいことも、街並みにおける親しみ易さを増しているように思えた。
 いまこうして撮ってきた写真を見直していると、私の中の 『上原通りの住宅』 のイメージは、また神々しいものに戻ってしまっているが。


●九品仏の 『D&DEPARTMENT』 に行ってきた。


 私はナガオカケンメイさんの存在をウェブで知り、ブログを過去のものから全部読み、感銘を受けるところが大きかったので、いつか実際に店に行ってみたいと思っていた。
 ダイニングに入ってキッシュを注文した。料理を待つ間にお手洗いに行った。キッシュをいただいてから、2階のセレクトショップで買い物をした。この体験から私が理解したことがあった。

 それは、ナガオカさんが、デザイナーとして社会にどう関わっていくかを考え、それを実行するための組織をどのように作って運営してきたかを目の当たりにすることで、ポリシーを持った人達が作り出す空間がいかに心地良いか、しつらえや料理に込められた気配りがどれほどのものか、身を持って理解することができた。

 新潟でも面白い活動をしている人はたくさんいるが、私が知る限りそれらの人達は 「個人」 や 「仲間」 であり、ポリシーを持った 「組織」 や 「集団」 を実際に体験したのは初めてだった。(もっともD&Dは規模としては中小企業といったところだろうけど。)
 ポリシーある組織が社会にアクションを起こし、協力者を求めていき、自分たちのこころざしの水準を落さないために払っているであろう、努力や日々の積み重ねがどれほどのものなのか、想像することができた。そして彼らが用意してくれた空間は、私が今まで経験したことのない気持ち良さを持っていた。ナガオカさんのブログ本を買って、電車の中で読みながら長岡に帰ってきた。

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I went to D&DEPARTMENT in Okusawa, Tokyo last Sunday. It was the first time for me that I met an organization that had been founded and been managed just by high-minded persons. This experience gave me some confidence.


...Modinha...

Tuesday, March 13, 2007

Tokyo, in 2 days


 土曜日曜と、東京に行ってきました。いくつかの街を散策し、展覧会や建築を見学してきました。

●ミドリズム/長岡造形大学大学院建築展 at 世田谷ものづくり学校
●全国修士設計作品展 トウキョウ建築コレクション2007 at 代官山ヒルサイドテラス
 長岡造形大展は、独自の「ミドリズム」路線を、ひたすらにナイーブに走り続けていて、知見のオリジナリティが貴重な存在だと思った。パネルと模型に、見る側への親切心がもっとあればいいな、と感じた。久しぶりに友人の野口祐也くんに会って近況報告などしあうことができ、良かった。
 全国修士設計展は、すべての模型やパネルが見応えあるプレゼンテーションであり、それらからは作者が作品に懸けている強いエネルギーを感じることができた。ざっと見た限りなので間違っているかもしれないが、環境要素・形態要素・法規制などを作者独自の方法で適用させて新しい空間を設計していくという 「造形的な実験」 を追求した作品が多く、「ではなぜその建築が社会に必要なのか」 「誰の幸せのための建築なのか」 という問いに答えてくれる作品は、残念ながら私には見つけることができず、その点が大いに疑問であり不満だった。

●アトリエ・ワン展 at ギャラリー間
 実物の作品と、大きなスケールで作られた数々の住宅模型が展示の中心で、直球勝負のプレゼンテーションであり、「空間の想像しがい」 が抜群で、すごく良かった。また、あわせて出版されたカタログは、住宅の断面詳細パースの図面集に徹していて、こちらも読み応えが満点だった。カタログは会場にも備え付けられていて、詳細図と模型を見比べながら観察することができた。私はできれば期間中にまた行って、今回よりもっと時間をかけて見てみたいと思っている。

●見学した、と言うか、道路からそっと眺めた住宅 :
古谷誠章さん設計の 『ジグハウス・ザグハウス』、福島加津也さん設計の 『e-HOUSE』、千葉学さん設計の 『黒の家』。
 それぞれの住宅の、敷地や配置の様子・周囲への開き方閉じ方・近隣におけるたたずまいなどを拝見し、実物から私が感じる印象は何なのか、それを成り立たせている要素は何かなどを考え、いろいろと勉強させていただいた。

●旅の最後に、国立新美術館の 『黒川紀章展』 に行った。
 美術館へは地下鉄乃木坂駅から直結の入り口よりアプローチしたので、ファサードを見ることなくホワイエに入った。「ちょっと大味で、のびやかで気持ち良いホワイエという訳ではないなあ」 という第一印象を持った。(展示を見終わってからファサードにまわってみると、曲面ガラスのカーテンウォールとガラスのルーバーから、大きなボリュームらしからぬ、揺らいでいるような不思議な面白さを感じた。こちらを見てからホワイエに入ったら、また違った感想だったかもしれない。)

 『黒川紀章展』 は、意外なほど素晴らしい展覧会だった。昨年の 『伊東豊雄展』 に匹敵するかもしれない。
 展示されている模型は、ルーペで覗き込む数百分の一のものから、巨大な数十分の一模型や原寸モックアップまで、スケール設定が緩急自在で、これは他の建築展ではなかなか体験できない楽しいものだった。
 会場の真ん中に置かれた四角いトンネル状の空間は、黒と赤に塗られ、内部には極小模型が並んでいて、トンネルの壁には所々に丸い穴が開き、トンネルの内と外、あるいは模型展示とそれを見る人々同士で視線の交錯が起きて、精神が刺激された。
 会場の壁一面には作品の大きな写真や、アジテーションの文句がちりばめられ、ひとめ見たときのメッセージは、例えば今回私が見た学生の展示と比較すると、何倍も強く伝わってきた。
 展示の最後は 「黒川紀章キーワードライブ」 として、黒川都市・建築論のキーワードをサカナにして、様々なアーティストたちがみずからの作品を制作展示していて、こちらは難しいことはとりあえず置いといて、普通に現代アートとしてすごくハッピーな空間だった。黒川紀章という一個人が継続して発揮してきた構想力の強さは見習わなければいけないな、と思った。残念だったのは、展覧会のカタログの内容が、これだけ素晴らしい展覧会の記録としてはちょっと物足りないものだったことだ。

 国立新美術館で印象的な出来事があった。ホワイエには 『自動デッサン機械』 で名高いティンゲリーの巨大な作品が置いてあり、1時間にいちど、2分間ほど稼動されるとのことだった。予定時間になりそうだったので見ていると、学芸員の女性がやってきて装置のスイッチを入れた。すると、鉄の歯車やベルトのかたまりだったものが轟音とともに動き出し、ずりずりぐりぐりと、まるで生物のような動きをくり返しくり返し行った。気味が悪いけどファンタスティックでもあった。作品の周りには人垣ができていった。
 印象に残ったというのは、2分間のインスタレーションが終わったとき、見ていた人々がいっせいに何事も無かったかのように散っていったことと、スイッチをいれた学芸員がまったくもって事務的だったことだ。見終わった人は拍手するでもブーイングするでも感想を話し合うでもなく、本当にただ立ち去っていった。つまんなかったのかな。学芸員も、もうちょっと 「楽しませよう」 と言うか、「さあこれから面白いことを起こしますよ」 的なアナウンスなり態度なり表情なりがあったらいいのにな、と思った。私は海外に行ったことも無い全くの日本人だがあえて言うと、ベリー・ジャパニーズだなぁと思った。学芸員のことは次に行ったときにアンケートに書いてこよう。

 今回は 「青春18きっぷ」 を使って東京に行き、まだきっぷは余っている。長時間の鈍行の旅はたいへん体にこたえるけど、いま私はすごく建築の刺激に飢えているので、また近々に東京に行ってみたいと思う。

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I went to Tokyo last weekend. I watched some architectures and exibitions. Also I walked around some towns, Denentyofu, Okusawa, Ueno, Misyuku, Daikanyama for example. ( I got leg aches.)
There were many many kinds of people in Tokyo who were never been seen in Niigata. Sometimes I'm called little strange in Niigata, but I've got to feel easy since watching various people in Tokyo.


...Modinha...

Sunday, February 25, 2007

I've found another warehouse at Sekihara, Nagaoka today.


It was a broken garage and it was beautiful.



他にも、行ったことがなかった色々な店に行ってみた。
↓十日町の 『Omake』 が、長岡にも店を出すらしい。自分たちで改装して開店の準備を進めていた。
http://www.omake-wear.com/





↓大人の雑貨屋 『fullab』
http://fullab.seesaa.net/





↓『パラダイス・ガラッジ こども野球館』 本物のイチローグッズがいっぱい。
http://www.kodomo-yakyukan.com/index.htm



『パラダイス・ガラッジ』 で、ほうろう製の電灯の笠を見つけた。300円也。



ホームセンターに寄って、部屋に帰ってきて、即興でこの照明を30分で製作。総コストは笠共で1100円、出来栄えは悪くない。



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(No english texts today, sorry.)


...Modinha...

Thursday, December 14, 2006

The warehouse strikes again

 よく自転車で前を通る お気に入りの倉庫 に、先日から改装の手が入っていた。「取り壊されるのかな。取り壊すにしては、のんびりやってるな。」 と思っていたら、どうやら配管の設備業者さんが 「入居」 したようだ。


 H鋼の柱と柱の間には当然シャッターがあるもんだと思っていたら、どうやら無いみたいだ。「そのうちこの空間はふさがれちゃうのかな」 と思っていたが、設備業者さんは2階に入り、1階には配管を必要な分だけ取り付かせて、建物をそのまま使うらしい。

 大改造じゃなくて配管だけが加わった様子は 「メタボリズミック」 で、これはある意味非常に設備屋さんらしい、なかなかするどい解答だと思った。1階では自分たちの仕事の痕跡をそのまま露出させて、ショールームとしても機能していて、2階に棲み付いて仕事をする。すごく面白いと思う。

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The warehouse that I have often seen has been repaired by a company. The company deals the pipes. They attached pipes of some equipment to the ground floor of the warehouse, and they got into the upper floor. The ground floor has been kept open as it used to be. When you watch this ground floor, you can see the merchandise of the company, and also can see the open air as like before. I think it's a pretty sharp and interesting architectural idea.


...Modinha...