別ブログもやっております! 50年間の役目を終えた「長岡市厚生会館」! その静かなる有終の日々…
「MOANIN' 長岡市厚生会館」

Tuesday, March 27, 2007

Tokyo again

3/24(土) 浅草


代々木


麻布十番


●18きっぷを片手に、始発の鈍行に乗り、5時間半かけて東京に着く。
 東京の友人たちと待ち合わせをして、浅草で落ち合う。連れ立って 『駒形どぜう』 に行って食事をした。(また行きたい店。)
 難波和彦さん設計の 『ニ天門消防署』 を見学した。実物を見ると 「派手さの無さ」 は予想以上だった。建築畑ではない友人たちに 「これはまだ工事中なのか?」 と聞かれた。

●友人たちと別れ、代々木に向かった。前から行ってみたかった 『えびね工藝』 で、焼き物を見つくろってふたつ買った。気さくなご主人が色々と教えてくれた。
 次にGAギャラリーへ行き、「GA HOUSES PROJECT 2007」 を見た。石田敏明さんの 『市川真間の住宅』 という計画案が、私としては腑に落ちるところが大きく、また嫉妬心と 「やられた感」 をたいへん掻き立てられた。山本理顕さんの 『ドラゴン・リリーの家』 にも興味を惹かれた。

●宿泊は、先輩建築家の和田正則さんが先日泊まられたという、麻布十番の 『東京さぬき倶楽部』 を利用した。(和田さんのログも参照されてください。こちら
 シングル部屋はアウトバス・アウトトイレだが、備え付けの机+ベッドのヘッドボードが部屋をうまく分節していた。気に入ったので実測をした。


3/25(日) 麻布十番、北沢→上原


●朝、ホテルをチェックアウトして麻布十番駅へ歩く。鈴木エドワードさん設計の 『ジュールA』 ビルの横を通ったが、map東京の小さな写真から持っていたイメージと、スケールがまったく違ったので驚いた。
 小田急線の東北沢に行き、街をさまよって、千葉学さん設計の 『split』 を探し出した。現地を歩いてみると、千葉さんの言われる 「街の密度を、計画敷地内にも同様に反映させる」 というコンセプトが、体で実感できた。
 その後は代々木上原まで歩く。椎名英三さん設計の 『スカイステップスビル』 に行く。椎名さんの事務所には以前オープンデスクでお世話になり、『スカイステップスビル』 に来るのはそのとき以来。以前にも感じた、都市の中にちょっとした異空間 (階段室) を挿入させることの鋭さ・面白さを、今回はより強く感じた。

●篠原一男さんの 『上原通りの住宅』 に初めて行った。
 篠原さんの言説や、当時の写真や、訪問記から持っていた神々しいイメージと違い、実物はすごくコンパクトでチャーミングだった。(『ジュールA』 と逆の驚き) ボックス部分の高さと隣家の軒高が揃っていることや、S造ヴォールト部のふたつの丸窓が大きいことも、街並みにおける親しみ易さを増しているように思えた。
 いまこうして撮ってきた写真を見直していると、私の中の 『上原通りの住宅』 のイメージは、また神々しいものに戻ってしまっているが。


●九品仏の 『D&DEPARTMENT』 に行ってきた。


 私はナガオカケンメイさんの存在をウェブで知り、ブログを過去のものから全部読み、感銘を受けるところが大きかったので、いつか実際に店に行ってみたいと思っていた。
 ダイニングに入ってキッシュを注文した。料理を待つ間にお手洗いに行った。キッシュをいただいてから、2階のセレクトショップで買い物をした。この体験から私が理解したことがあった。

 それは、ナガオカさんが、デザイナーとして社会にどう関わっていくかを考え、それを実行するための組織をどのように作って運営してきたかを目の当たりにすることで、ポリシーを持った人達が作り出す空間がいかに心地良いか、しつらえや料理に込められた気配りがどれほどのものか、身を持って理解することができた。

 新潟でも面白い活動をしている人はたくさんいるが、私が知る限りそれらの人達は 「個人」 や 「仲間」 であり、ポリシーを持った 「組織」 や 「集団」 を実際に体験したのは初めてだった。(もっともD&Dは規模としては中小企業といったところだろうけど。)
 ポリシーある組織が社会にアクションを起こし、協力者を求めていき、自分たちのこころざしの水準を落さないために払っているであろう、努力や日々の積み重ねがどれほどのものなのか、想像することができた。そして彼らが用意してくれた空間は、私が今まで経験したことのない気持ち良さを持っていた。ナガオカさんのブログ本を買って、電車の中で読みながら長岡に帰ってきた。

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I went to D&DEPARTMENT in Okusawa, Tokyo last Sunday. It was the first time for me that I met an organization that had been founded and been managed just by high-minded persons. This experience gave me some confidence.


...Modinha...

Tuesday, March 13, 2007

Tokyo, in 2 days


 土曜日曜と、東京に行ってきました。いくつかの街を散策し、展覧会や建築を見学してきました。

●ミドリズム/長岡造形大学大学院建築展 at 世田谷ものづくり学校
●全国修士設計作品展 トウキョウ建築コレクション2007 at 代官山ヒルサイドテラス
 長岡造形大展は、独自の「ミドリズム」路線を、ひたすらにナイーブに走り続けていて、知見のオリジナリティが貴重な存在だと思った。パネルと模型に、見る側への親切心がもっとあればいいな、と感じた。久しぶりに友人の野口祐也くんに会って近況報告などしあうことができ、良かった。
 全国修士設計展は、すべての模型やパネルが見応えあるプレゼンテーションであり、それらからは作者が作品に懸けている強いエネルギーを感じることができた。ざっと見た限りなので間違っているかもしれないが、環境要素・形態要素・法規制などを作者独自の方法で適用させて新しい空間を設計していくという 「造形的な実験」 を追求した作品が多く、「ではなぜその建築が社会に必要なのか」 「誰の幸せのための建築なのか」 という問いに答えてくれる作品は、残念ながら私には見つけることができず、その点が大いに疑問であり不満だった。

●アトリエ・ワン展 at ギャラリー間
 実物の作品と、大きなスケールで作られた数々の住宅模型が展示の中心で、直球勝負のプレゼンテーションであり、「空間の想像しがい」 が抜群で、すごく良かった。また、あわせて出版されたカタログは、住宅の断面詳細パースの図面集に徹していて、こちらも読み応えが満点だった。カタログは会場にも備え付けられていて、詳細図と模型を見比べながら観察することができた。私はできれば期間中にまた行って、今回よりもっと時間をかけて見てみたいと思っている。

●見学した、と言うか、道路からそっと眺めた住宅 :
古谷誠章さん設計の 『ジグハウス・ザグハウス』、福島加津也さん設計の 『e-HOUSE』、千葉学さん設計の 『黒の家』。
 それぞれの住宅の、敷地や配置の様子・周囲への開き方閉じ方・近隣におけるたたずまいなどを拝見し、実物から私が感じる印象は何なのか、それを成り立たせている要素は何かなどを考え、いろいろと勉強させていただいた。

●旅の最後に、国立新美術館の 『黒川紀章展』 に行った。
 美術館へは地下鉄乃木坂駅から直結の入り口よりアプローチしたので、ファサードを見ることなくホワイエに入った。「ちょっと大味で、のびやかで気持ち良いホワイエという訳ではないなあ」 という第一印象を持った。(展示を見終わってからファサードにまわってみると、曲面ガラスのカーテンウォールとガラスのルーバーから、大きなボリュームらしからぬ、揺らいでいるような不思議な面白さを感じた。こちらを見てからホワイエに入ったら、また違った感想だったかもしれない。)

 『黒川紀章展』 は、意外なほど素晴らしい展覧会だった。昨年の 『伊東豊雄展』 に匹敵するかもしれない。
 展示されている模型は、ルーペで覗き込む数百分の一のものから、巨大な数十分の一模型や原寸モックアップまで、スケール設定が緩急自在で、これは他の建築展ではなかなか体験できない楽しいものだった。
 会場の真ん中に置かれた四角いトンネル状の空間は、黒と赤に塗られ、内部には極小模型が並んでいて、トンネルの壁には所々に丸い穴が開き、トンネルの内と外、あるいは模型展示とそれを見る人々同士で視線の交錯が起きて、精神が刺激された。
 会場の壁一面には作品の大きな写真や、アジテーションの文句がちりばめられ、ひとめ見たときのメッセージは、例えば今回私が見た学生の展示と比較すると、何倍も強く伝わってきた。
 展示の最後は 「黒川紀章キーワードライブ」 として、黒川都市・建築論のキーワードをサカナにして、様々なアーティストたちがみずからの作品を制作展示していて、こちらは難しいことはとりあえず置いといて、普通に現代アートとしてすごくハッピーな空間だった。黒川紀章という一個人が継続して発揮してきた構想力の強さは見習わなければいけないな、と思った。残念だったのは、展覧会のカタログの内容が、これだけ素晴らしい展覧会の記録としてはちょっと物足りないものだったことだ。

 国立新美術館で印象的な出来事があった。ホワイエには 『自動デッサン機械』 で名高いティンゲリーの巨大な作品が置いてあり、1時間にいちど、2分間ほど稼動されるとのことだった。予定時間になりそうだったので見ていると、学芸員の女性がやってきて装置のスイッチを入れた。すると、鉄の歯車やベルトのかたまりだったものが轟音とともに動き出し、ずりずりぐりぐりと、まるで生物のような動きをくり返しくり返し行った。気味が悪いけどファンタスティックでもあった。作品の周りには人垣ができていった。
 印象に残ったというのは、2分間のインスタレーションが終わったとき、見ていた人々がいっせいに何事も無かったかのように散っていったことと、スイッチをいれた学芸員がまったくもって事務的だったことだ。見終わった人は拍手するでもブーイングするでも感想を話し合うでもなく、本当にただ立ち去っていった。つまんなかったのかな。学芸員も、もうちょっと 「楽しませよう」 と言うか、「さあこれから面白いことを起こしますよ」 的なアナウンスなり態度なり表情なりがあったらいいのにな、と思った。私は海外に行ったことも無い全くの日本人だがあえて言うと、ベリー・ジャパニーズだなぁと思った。学芸員のことは次に行ったときにアンケートに書いてこよう。

 今回は 「青春18きっぷ」 を使って東京に行き、まだきっぷは余っている。長時間の鈍行の旅はたいへん体にこたえるけど、いま私はすごく建築の刺激に飢えているので、また近々に東京に行ってみたいと思う。

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I went to Tokyo last weekend. I watched some architectures and exibitions. Also I walked around some towns, Denentyofu, Okusawa, Ueno, Misyuku, Daikanyama for example. ( I got leg aches.)
There were many many kinds of people in Tokyo who were never been seen in Niigata. Sometimes I'm called little strange in Niigata, but I've got to feel easy since watching various people in Tokyo.


...Modinha...