来る10月26日(日)、長岡市に現存するふたつの近代建築に関する、建築見学会とシンポジウムが行われます。
『長岡の近代建築を考える
- 旧長岡市庁舎・厚生会館 そして石本喜久治を通して』
概要
1958年に建設され、長年地域のシンボルとして活躍してきた長岡市厚生会館が、新たなシティホール(隈研吾氏設計)の建設に向けて、来年取り壊されます。
この厚生会館と、1955年に建設された旧長岡市庁舎(現・中央公民館)は、共に、日本近代建築の先駆者、建築家・石本喜久治(1894-1963)により設計されました。しかしこのことは、現在、あまり知られていません。
石本喜久治は、広島市民球場の設計者としても知られ、若くして 「分離派」 と呼ばれる建築運動を起こした後、現在まで続く 「石本建築事務所」 を興すなど、日本の建築史にさん然と名を残す人物です。その建築家の作品が、長岡にふたつも現存しているということは、正直、驚きに耐えません。
そこで今回は、石本喜久治本人にゆかりが深く、建設当時のことにもお詳しいであろう、古畠誠一氏(石本建築事務所相談役)をお招きし、あわせて、当代建築界きっての建築史家・論客である、中谷礼仁氏(早大准教授)と五十嵐太郎氏(東北大准教授)をお迎えして、長岡の近代建築と石本喜久治について考え、ひいては身近な建築や街のことを考える機会を持とうと思います。コーディネーターは、平山育男氏(長岡造形大教授)に務めていただきます。
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2008年10月26日(日) 12:30-17:30
● 建築見学会 12:30-14:25
旧市役所と厚生会館を見学し、建物の魅力を再発見します。
日頃見ることのできない、旧議場や、厚生会館の鉄骨小屋組みトラスなども見学できる予定です。
旧市役所(中央公民館)401室に、12:30集合・見学開始です。
● シンポジウム 厚生会館・中ホールにて
基調講演 14:45-15:40 古畠誠一氏
パネルディスカッション 16:00-17:30
古畠誠一氏・中谷礼仁氏・五十嵐太郎氏・平山育男氏
● パネル展示 12:30-17:30 厚生会館・中ホール
当時の竣工図面など、貴重な資料の数々を展示します。
● パネル展示は、どなた様も無料でご自由にご覧いただけます。
建築見学会、シンポジウムの参加は無料ですが、事前の参加申し込みが必要です。参加定員は先着順で、見学会が40名、シンポジウムが100名です。
お申し込みは、住所・氏名・電話番号を明記のうえ、以下までお願いします。
[e-mail] archi-s@nct9.ne.jp
[FAX] 0258-34-4777
[ハガキ] 〒940-0827 新潟県長岡市悠久町 1-9527-2 アーキセッション宛
お電話いただいても大丈夫だと思います。
0258-34-4774(アーキセッション) または 0258-22-3684(和田正則・建築環境計画)まで。
あるいは私宛にご連絡くださっても結構です。
当ブログの右側の 「野田英世」 のプロフィール欄から、メールを送ってください。
● 個人的には、厚生会館が取り壊されると、かなり寂しい感情を覚えるのではないかと、今から予想しています。
今回の企画は、公共建築について、まちづくりについて、地方都市について、消え行く建築と新しく建つ建築について、考えみる良いきっかけになると思います。
また長岡で古畠誠一さんはじめ、中谷礼仁さん・五十嵐太郎さんのお話を聞くことのできる絶好の機会です。多くの方々のご参加をお待ちしています。
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