逆谷で開かれた 「古民家再生シンポジウム」 を聴講してきました。
…のちほど、もう少し詳しく感想を書きます!
(バタバタなう、なんつって…
僕はついったーには手を染めません。)
↓つづきです
…と書いてから、2週間も経ってしまいました。(めんぼくございません。) 機を逸しましたが、書きます。
シンポジウムは逆谷の 『小林家』 を会場として行なわれました。集落の既存の古民家を改修して、アトリエ兼の住居とされています。
施主の小林夫妻 (小林[菅野]泰史さん、小林花子さん) は、ともに彫刻家でいらっしゃって、スキルを生かして施主工事も積極的に行なわれたそうです。
まず、平山育男・長岡造形大教授より、逆谷集落を通しての 「民家の豊かさ~長岡と中越の民家」 について、お話がありました。続いて、実際に改修設計を担当された、長岡造形大研究員の西澤哉子さんより、具体的な工事の紹介がありました。
(改修工事/まず綿密に調査と計画。建物を部分的にジャッキアップ→基礎・土台やりかえ、床下に防湿の土間コン打ち、柱の根継ぎ、出桁を支えるせがい梁の一部先端を継ぎかえ、内外壁やりかえ、などなど…
間取りの変更→生活空間に吹抜けを作る。階段位置を変更。アイランドキッチン導入。水廻りを少し増築。既存いろりの間を整備しなおす。アトリエ部は今後、使いながら手を加えていく。
小林さんたちの方針として、「外観の大きな変更はしない→集落への敬意」 「使用するのは、自然に帰る素材」。 例えば断熱材は発泡系製品ではなく、杉をコーンスターチで固めたボード製品を使用、など。)
平山先生からは、興味深い話が色々とありました。(地形と間取りの関係、「幣串(へいぐし)」、などなど…)
「民家のゆたかさ」 について、ちょっと乱暴にまとめるなら、それは 「すべての造形には、必ず意味があるということ」 「民家や集落は 『神の見えざる手』 によって、形成されたものであること」 という2点でした。
僕は終了後の懇親会まで参加し、みなさんとお話をして、色々とヒントを得ることができました。(山の幸のごちそうを、たくさんいただきました。自転車だったので、飲み物はウーロン茶で。)
そのヒントというのは…
逆谷は集落も建物も 「地霊」 に満ち満ちた土地ですが、そうではない、例えば新興住宅地であっても、何らかの 「敬意を払うべき秩序」 を見つけたい、ということ。(神の見えざる手、というと少し大げさな表現ですが、そういうことです。)
そして、「床の間・あるいは仏間など、そのような場が担ってきたものについて、もう一度とらえ直し、現代住宅でうまく生かせないだろうか。」 …といったことです。
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