別ブログもやっております! 50年間の役目を終えた「長岡市厚生会館」! その静かなる有終の日々…
「MOANIN' 長岡市厚生会館」

Monday, October 02, 2006

"Kote-E", the traditional and advanced art work on architecture

 
 昨日の日曜は色々な体験をした。午前は電車で堀之内・皇大市に行きハマモトさんのジャムを買い、その後ハマモトさんの車に乗せてもらって長岡にもどり、摂田屋のお祭りに行って 『サフラン酒造』 の鏝絵を見学。
 午後は買い物がてら自転車で古正寺に行き、川口とし子先生が設計したオープンしたての雑貨屋 『ハチテン』 に行ってみる。日没後、今井さんのオープンハウス見学をさせていただく。

 『ハチテン』 は店舗の空間が良かった。1階売り場とブリッジ状の2階売り場が立体的に構成され、2層分の商品ディスプレイの眺めがわくわくした。2階ブリッジに面白そうな本が並んでいるのを見つけたりすると思わず先を急いでしまう。ブリッジを移動していくと小さな光庭を貫通していて、いったん外部グレーチングに出たりする仕掛けも楽しかった。白い鉄骨丸柱がすごくスレンダーなのと、プロフィリットガラスがすごく端正なのが印象的だった。ショップカードや包装のCI展開も意識的になされているようで、「HACHITEN」 のロゴが入った紙袋を下げているひとを堀之内でも見かけた。
 今井さんのオープンハウスは夜8時まで行われていて、私がおじゃましたのは7時過ぎ、とっぷり暮れた後で、明りが入った親密な雰囲気のなか見学をさせていただくことができた。住宅はコートハウスで、ヒューマンなスケールがとても良かった。中庭のデッキと植樹を介して住宅の内外で視線が行き交う様子や、なによりも中庭を中心に回遊して歩くことがすごく楽しかった。
 今井さんご夫妻に住宅の説明を受けたり図面を見せてもらったり、また色々勉強になるお話を聞かせていただいた。まことにお世話さまでした。

 さて、摂田屋です。
 味噌や日本酒の醸造元がある摂田屋は、それらを観光資源として活用しようとしている。昨日訪れたお祭りでは、吉乃川酒造の敷地を開放し、そこにたくさんのテントをたてて地元の名産品やふるまい酒、陶芸作品などの出店がでていた。その祭りの一環として、鏝絵がほどこされた 『サフラン酒造』 の蔵が公開されていた。

 「鏝絵」 とは左官職人が漆喰を盛り上げてレリーフをつくる技術である。『サフラン酒造』 の蔵は、一面にほどこされた色彩豊かな鏝絵により、知る人ぞ知る存在である。薬草酒のサフラン酒で財をなした当主が大正時代に建てさせたものだそうだ。
 普段は外観しか見れないが、昨日はまのあたりにすることができた。

 こちらは通常は見れない側面からの眺め。ナマコ壁をバックにして、まるで画廊のように鏝絵が並ぶ。
 壁のところどころに、先の地震で剥落した跡が見られる。

 側面の鏝絵は様々な動物がモチーフだった。鏝絵・ナマコ壁・窓の召し合わせの線・鉄格子によるコンポジションとリズムがすごく絵画的、音楽的だった。私は山羊座だから、このヤギの写真をPCの壁紙にしようと思った。

 普段は見れない内扉の鏝絵も目と鼻の先に見ることができた。目に鮮やかな色漆喰。
 人や鯛の肌、木の表面のテクスチュア、釣り糸までが漆喰で表現されていて驚いた。この蔵を作った左官屋さんは、河村伊吉という地元の職人さんだそうだ。蔵の妻面ケラバの鏝絵をよく見ると、漆喰で 『左伊』 とサインが残されていた。

 実は私は昨日の摂田屋祭りのことを知らなくて、誘われて行ってみたら 『サフラン酒造』 が公開されているのに出くわした、というわけなのです。だから完全な不意打ちで、見るのに興奮してあまり写真もろくに撮らなかったというのが本当のところだ。実物の蔵は大迫力ですよ。
 『サフラン酒造』 の鏝絵については、藤森照信さんが書かれた 『建築探偵 奇想天外』 (朝日文庫) に、美しい写真入りで詳しく紹介されている。藤森さんによるとここは 「日本一ケバい蔵」 だそうだ。さもありなん。外観はいつでも見れますので、お近くの際はぜひ一見を!

※お知らせ
 荒俣宏さんによる 『サフラン酒造』 の鏝絵についての講演会が長岡であるそうです。
 博覧強記で知られる荒俣さんは、実は自著でサフラン酒造をとりあげたこともある 「鏝絵マニア」 でもあるそうです。どんな話をしていただけるのか楽しみです。
 2006年11月11日(金) 17:30開演
 会場 ホテルニューオータニ長岡 NCホール
 入場無料ですが、事前の申し込みが必要です。
 ハガキ、ファックスまたはメールにて、「荒俣宏講演会希望」 と明記して、郵便番号・住所・氏名・年齢を書いて申し込んでください。
 宛先 郵便番号 940-1105 新潟県長岡市摂田屋 4-8-12
     「醸造の町摂田屋町おこしの会」
     電話 0258-35-3000 fax 0258-36-1107
     メールアドレス settaya@yosinogawa.co.jp

※ 『サフラン酒造』 の蔵は、先ほど国の登録有形文化財に指定されたそうで、これから今まで以上に本格的な修復・保存に向けた運動が動き出すようです。
 それにはやはり多額の資金が必要だと思われます。以下の口座で、保存運動資金の寄付を受け付けているそうです。篤志家の方もそうでない方も、一肌脱がれてみてはいかがでしょうか。
  口座名 醸造の町摂田屋町おこしの会
  北越銀行 宮内支店 普通口座
  口座番号 543070

『サフラン酒造』 母屋はこのような様子です。

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"Kote-E" is a kind of relief on archtecture made from embossed stucco. It's a very japanese art.
I watched the "Kote-E" at Settaya, Nagaoka last Sunday. The architecture was decorated luxuriously and the "Kote-E" was colorful and strong.
Japanese sense of beauty is famous for its simplicity, "Wabi-Sabi" for example, but the "Kote-E" in Settaya is an another aspect of Japanese beauty that is seen especially in the snowy cold place like Nagaoka.


...Modinha...

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