【2010年7月24日(土)】
初日/福島県会津美里町のおさらいをしますと、会津鉄道・芦ノ牧温泉駅から、「左下観音堂」まで徒歩で向かいました。
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左下観音まで歩いた街道や集落…その町並みは、長岡とはかなり違うものでした。
古い民家(農家)の建物が、たくさん残っているのです。
寄棟屋根のもの、また「かぶと屋根」と呼ばれる形のもの、それらの民家は、かつては草葺きだったのでしょうが、今はほとんど屋根に板金が被せられています。
印象的なのは、その板金の仕事がとてもていねいなのです。補修のためにただ被せた、というものではありません。
隅棟の軒先の端部など、板金で跳ね上げるような形を作って処理をしてあるのが目立ちます。棟飾りも板金で形づくっています。
最も印象的なのは、妻面の棟などに、板金細工で屋号を入れている家がたくさんあることです。屋号ばかりでなく年号も入っています。たぶんその年に、草屋根に板金を被せたということなのでしょう。これには持ち主の思い入れを相当感じました。見栄や体面をのびのびと表現する気風が、その頃のこの土地にはあったのでしょう。草屋根から板金屋根に変わったもので、ここまで思い入れが感じられ、ていねいに作られた建物群を、僕は初めて見た気がします。
スケッチは、ぜひ拡大表示でご覧ください。
もともとは草屋根からの屋根造形ですが、ていねいに板金を被せたことにより、その稜線のエッジがとてもシャープです。かぶと屋根など、本当のかぶとを被っているようにも見えます。たいへん面白い町並みでした。
かぶと屋根 ↓
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左下観音堂については、以前のエントリーをご参照ください。
(関連記事には「2010年の夏旅」というラベルを付けてあります。)
お堂を観た後は、寝る場所を求めて、会津若松市内まで6~7kmほど歩きました。途中に「湯陶里」という温泉施設があり、入浴と食事をしました。そして市内の某所で野宿をしました。
たぶん生れて初めてやった野宿ですが、やってみてちょっと切なくなりました。なんというかちょっと心細すぎます。知らない町で地形図だけ頼りに寝場所を探し歩くというのも、僕には綱渡りでした。星空はとってもきれいでしたが。
野宿には少し懲りたので、以後の旅は、現地で1泊3000円程度の宿を探して泊まることになります。
夜が明けて、一般市民の方が活動を始める前に身支度をして、次の町へと出発しました。
あさごはん
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